糖尿病に対する運動療法の注意点(運動の時間)について解説

運動療法で注意すべき血糖値の管理

糖尿病患者が運動療法で一番注意しないといけないのは、やはり血糖値です。

高血糖とは逆に血糖値が下がる低血糖をご存じでしょうか。

糖尿病の人は元々血糖値が高いですが、治療中の人や特に薬物療法を行っている人は血糖値が下がりすぎてしまうことが多々あります。

 

低血糖とは何か?そのリスクと症状

低血糖症状は動悸、発汗、脱力、意識レベル低下などの症状があり、血糖値が下がった(血漿グルコース濃度が70mg/dl未満の)場合、低血糖と診断します。¹⁾

血漿グルコース濃度が70mg/dlってどれくらいかというと、非糖尿病の人の場合、8〜10時間の絶食後の血漿グルコース濃度が一般的に70〜110 mg/dlの範囲²⁾と言われています。

 

低血糖が引き起こす症状とその危険性

糖尿病の人は元々の血糖値の高さを考えると、血漿グルコース濃度が70mg/dl未満はフラフラになってしまうような状態です。

そんな状態で運動を行うとどうなるか、非常に危険であることが予測できます。

低血糖のリスクを抑えるには、運動の実施時間に注意しましょう

 

運動と低血糖リスクの管理方法

糖尿病の予備軍や主治医による運動するタイミングに制限がない場合では運動実施時間は自由です。

制限がある人や糖尿病の治療中(投薬中)、血糖値が心配な方は運動を実施するのは「食後1時間頃」が良いでしょう。

 

食後1時間が運動に適したタイミングの理由

食後1時間頃の理由として食べてすぐに血糖値が上がるわけではなく、食事開始の約60分後が血糖値のピーク²⁾とされているからです。

糖尿病の人の場合、薬に依存し血糖値のコントロールが難しく、血糖値のピークが遅くなる²⁾ことも報告されています。

 

低血糖を防ぐための運動前の準備

また、運動中に低血糖症状が出た時のために運動前にブドウ糖や軽食を用意しておくことを勧めます。

スマリハPROでもリスク管理を行いながら運動の実施を促しています。

「食後に運動」という形は、「いつでも運動していい」に比べ少しハードルが高いように感じます。

ですがスマリハPROは持ち運びに優れ、食卓近くに置いたり、リビングに持ち込むことで準備さえしておけば1分で運動が開始出来ます。

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参考文献

1)日本糖尿病学会 編・著 : 糖尿病治療ガイド2022-2023,文光堂, P98

2)American Diabetes Association; Postprandial Blood Glucose. Diabetes Care 1 April 2001; 24 (4): 775–778.
要約:糖尿病患者は微小血管合併症や心血管疾患を発症するリスクが高く、血糖コントロールを改善する治療プログラムは微小血管合併症を軽減することが示されています。
リンク: https://doi.org/10.2337/diacare.24.4.775